画像引用:ジャイアンツ公式サイト
2015年6月3日 プロ野球交流戦 巨人ーオリックスの試合は2-1で巨人が最終回に井端選手が前進守備をしていたセカンドの横を抜けるサヨナラタイムリーで勝利を収めました。
しかし、この勝利で井端選手のタイムリーが目立っていますが、本当のヒーローは最後3塁ランナーだった亀井選手ではないでしょうか。
もちろん、サヨナラ打を打った井端選手もヒーローなのですが。
なぜ、サヨナラ勝ち出来たかまで振り返ってみます。
試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
オ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
巨 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 2 |
勝 マシソン 26試合 1勝 3敗 2S
負 平野佳 11試合 0勝 2敗 6S
ピンチの後にチャンスあり
野球で良く言われるのが、”ピンチの後にチャンスあり”ですね。
まさに、それを象徴するのが9回の両チームの攻防でした。
9回表のオリックスの攻撃
9回表、マシソン投手が一死から俊足の安達選手を四球でランナーに出すと、盗塁を警戒してウェストしたにもかかわらず二塁へ盗塁されてしまいました。
この時のキャッチャーは、相川選手。
これは、まさに得点される流れになってきました。
続くバッターは、得点圏打率の高い西野選手。
なんとか、セカンドゴロで三塁にランナーを進められるも二死。
二死三塁で、打率の高いカラバイヨ選手。
インコース高め中心で、最後はストレートで三振でピンチを脱出。
3球目のスライダーがインコースに抜けて見逃してくれたのがマシソン投手からしたら助かったところでしょう。
最大のピンチを脱したので、逆に巨人に流れがいこうとしています。
9回裏の巨人の攻撃
先頭バッター3番の亀井選手には、どんな形であれ出塁する事が求められる場面。
期待以上に、右中間をやぶるツーベースヒットで出塁。
そして、4番の坂本選手。
結果は、ショートゴロでしたが、ここで亀井選手が好走塁をみせます。
普通なら、ショートゴロではサードに進塁しないのですが、ゴロの当たりが弱いのとショートのポジショニングから躊躇なくサードへ。これぞプロという判断でした。
もし、この走塁がなければ、一死2塁になって坂本選手のアウトは無駄になる所でした。
一死3塁で、5番のアンダーソン選手。
1点取られたら終わる場面ですので、もちろん敬遠。
そして、ここで代打井端選手の登場です。巨人の選手の中で一番、いやらしいバッター。
この場面、井端選手がしてはいけない最悪のケースは、併殺打を打つことです。
ゲッツーを喰らってしまうのだけは、どうしても避けたい場面。
しかし、オリックスの内野陣が前進守備をしていたので、アンダーソン選手は盗塁で2塁へ。
これで、一死2・3塁の場面になったのでバットコントロールの上手い井端選手は敬遠されて満塁策をとるかと思いきや、オリックスバッテリーは勝負。
これで、井端選手の最悪な結果の併殺打が無くなった事で、相当プレッシャーから開放されたでしょう。そして、得点しやすい場面になりました。
なぜなら、次のバッターはキャッチャーの相川選手。
巨人のベンチ入りメンバーで他に代打で使えるような選手がもういない状態。
井端選手と相川選手で比べるといやらしさははるかに、井端選手になるでしょう。
とりあえす、ボールを転がせば3塁ランナーの亀井選手は足も速いのでどうにかなる状態。
そして、4球ストレートを続けたあとの5球目のフォークを見事に打ち返して、サヨナラ打となりました。
そのサヨナラ打の前の4球目のインコースのストレート。
キャッチャーが捕球する直前でチョコっとバットを出して、ファールにするカットの技術。
これは、プロの中でも相当すごい技術でした。
あとがき
9回の両チームの攻防。
ただの進塁打にもならないショートゴロを進塁打にした亀井選手の好走塁。
一死3塁になれば、暴投で得点するチャンスも生まれます。
そして、平野投手のフォークはすごい落差でこれを封じる事が出来たのは、まさに亀井選手の判断力でしょう。
野球の攻撃は、バッティングに目がいってしまいますが、チーム力として見るなら1点を争う場面でこんな走塁が出来る選手が多いチームが総合的には強いですね。
最後に、井端選手が巨人移籍後初サヨナラ打おめでとうございます。
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