2023年からMLBで採用されたピッチクロック・守備シフトの禁止などのルールを解説！

2023年シーズンからメジャーリーグでは、大きなルール変更がありました。

試合展開に大きく影響を与えるルール変更となっているので、今後どう選手の成績に影響を与えるか注目です。

ピッチクロックとは、投球動作に入るまでの制限時間

まず、ランナー無しの場合はピッチャーがボールを受け取り15秒以内に投球動作を開始しなければ、1ボールを宣告されます。

キャッチャーとのサイン交換も含めてなので、かなり投球間隔が短くなります。

ちなみに、2022年の大谷翔平選手のランナー無し時の平均投球間隔は約21.7秒なので、かなり早く投げないといけないことが分かるのでは。

ランナーがいる場合には、通常より5秒増えて20秒で投球動作に入らないと1ボールを宣告されます。

ちなみに2022年の大谷翔平選手がランナーがいる場面での、平均投球間隔は約26.9秒。

このピッチクロックは、ピッチャーだけにある時間制限ではありません。

バッターが構えていない間に投球をすることは出来ないので、バッターには投球制限時間が残り8秒となる前に構えなければ（正確にはピッチャーへ対峙する）、1ストライクが宣告されます。

1打席の間にけん制などで、ピッチャーがプレートを外す回数が制限されます。

3回目のけん制でランナーをアウトに出来なければ、ボークが宣告されてランナーが進塁します。

ピッチャーがプレートを外す回数が制限されているので、けん制でボールを投げなくてもプレートを外せば1回にカウントされます。

2022年までMLBの試合で強打者がバッターボックスに入ると、様々なデータから、極端な守備シフトをとるケースがどのチームにも見られました。

例えば、大谷翔平選手がバッターボックスに立つと、セカンドがライト前へと極端に下がり、セカンドベースの横（一塁側）でショートが守り、サードがショートの守備位置付近を守る。

引っ張り傾向の強い場合、セカンドベースからファーストベース間に3人の野手が守るというような極端な守備シフト。

2023年からセカンドベースの両側に少なくとも、2人の選手を配置しなければならなくなりました。

もし、ピッチャーが投球時にこの守備シフトに違反した場合は、攻撃側は「1球をボールとする」もしくは、「プレーでの結果を優先する」の2つから選択します。

※外野手が内野位置を守ることは出来ます。簡単に言えば、昔NPBでも見られた外野手の一人がセカンドベース付近を守るような、守備シフトは可能です。

ベースの大きさも15インチ四方から18インチ四方へと、3インチ大きくなります。

1インチ = 2.54センチ

約7.62センチ大きくなったベースがどのような影響を与えるかを考えると、やはり攻撃側に有利に働くのでは。

今迄よりもベース到達時間が早くなるので、内野安打が増えたり、盗塁の数が増えたりということが予想できます。

当然そう考えると、ダブルブレーが成立する数も減るかもしれません。

2023年シーズンからMLBでは、ピッチクロック・極端な守備シフトの禁止・ベースの大きさの変更などルールが大きく変わりました。

試合時間の短縮や選手のケガ予防などいい面もありますが、野球の面白さが無くなるという意見もあったりします。

シーズンが開幕してからこれらのルール変更がどのように影響するのか、見守っていくしかないですね。