良くメジャーリーグなどで、クオリティ・スタート(QS)と言う言葉を耳にすると思います。
このクオリティ・スタートは、投手を評価する指標の一つです。このクオリティ・スタート(QS)の意味を解説します。
クオリティ・スタート(QS)
試合で先発をした投手が6イニング以上を投げて、自責点が3点以内に抑えた場合に記録される指標です。
失点ではなく、自責点が3点以内という所が注意する点です。
6イニングまで自責点3以内で抑えていたが、7イニング目以降にも登板して自責点4以上になった場合は、クオリティ・スタート(QS)は記録されません。
クオリティ・スタートが提唱された背景
現代野球では、先発投手がそのまま完投する事は非常に少なくなり、先発・中継ぎ・抑えというような投手の分業制が当たり前になりました。
投手を評価する勝利数などは、見方打線が打つかどうかの運にも左右されます。
そこで、その先発投手がいかに試合を作れたかを評価するために生まれました。
クオリティ・スタート率(QS率)
クオリティ・スタート率を求めると、その投手がどれ位試合を作ったかを表す比較指標になります。
QS ÷ 全先発登板数 = クオリティ・スタート率
この数字が大きい程、先発能力の高い投手であると言えるでしょう。
例として、ダルビッシュ有投手の記録です。
2005年 防御率3.53 5勝5敗 2完投1完封 QS率76.9% 奪三振52 94.1イニング 四球48
2006年 防御率2.89 12勝5敗1ホールド 3完投2完封 QS率62.5% 奪三振115 149.2イニング 四球64
2007年 防御率1.82 15勝5敗 12完投3完封 QS率76.9% 奪三振210 207.2イニング 四球49
2008年 防御率1.88 16勝4敗 10完投2完封 QS率87.5% 奪三振208 200.2イニング 四球44
2009年 防御率1.73 15勝5敗 8完投3完封 QS率87.0% 奪三振167 182.0イニング 四球45
2010年 防御率1.78 12勝8敗 10完投2完封 QS率84.0% 奪三振222 202.0イニング 四球47
となっています。
勝利数などよりも、チームのために試合を作れる優秀な投手を見つけられるでしょう。
ちなみに、2013年に24勝無敗を記録した田中将大投手は、驚異のQS率100%を記録しています。
まとめ
日本では先発投手の勝利数やらがクローズアップされますが、その勝利数は所属チームの打力・守備力・後を引き継いだ投手力によって変わってきます。
そこで、このクオリティ・スタートを記録してQS率によって先発投手の能力評価をしていくといいでしょう。
ただし、このQSも他の指標などと、上手く組み合わせて活用した方がいいでしょう。
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