野球ではボールを捕球(キャッチ)する場面は、非常に多いです。
例えば、バッターが打ち上げたフライを捕球してアウトにしたり、ゴロだった場合には内野手が一塁手へ送球して、ファーストベースを踏みながら一塁手がボールを捕球してアウトにしたり。
このように、野球ではボールを捕球(キャッチ)する動作は、一試合の中でも非常に多いプレーです。
野球のルールで覚えておきたい、完全捕球に関するルールを詳しく解説します。
野球のルール上の捕球とは?
野手が、インフライトの打球、投球または送球を、手またはグラブでしっかりと受け止め、かつそれを確実につかむ行為であって、帽子、プロテクター、あるいはユニフォームのポケットまたは他の部分で受け止めた場合は、捕球とはならない。
引用:公認野球規則2.15(捕球)
またボールに触れると同時、あるいはその直後に、他のプレーヤーや壁と衝突したり、倒れた結果、落球した場合は〝捕球〟ではない。
野手が飛球に触れ、そのボールが攻撃チームのメンバーまたは審判員に当たった後に、いずれの野手がこれを捕らえても、〝捕球〟とはならない。
公認野球規則上では、捕球とは「手またはグラブでしっかりと受け止め、かつそれを確実につかむ行為」と記載されています。
打球や送球など動いているボールを、「グラブや手でつかまないと」捕球とはみなされないということになります。
これをふまえて完全捕球を考えると、ボールが手もしくはグラブ内で動いていたら、完全捕球したとは言えないことになります。
フライを捕球する場合などは、この完全捕球が問題になるケースは少ないですが、ボールを捕球し送球しようとボールを投げる手につかみ直そうとする場合に、完全捕球したかが問題になるケースは多々起こります。
送球を完全捕球したかが問題になる場合
例えば、バッターがショートにゴロを打ち、バッターをアウトにするにはファーストに送球して、ファーストベースを踏みながら、ファーストがボールを捕球する必要があります。
そのさいに、捕球したグラブからボールをはじいてしまい、空中にあるボールを再度捕球した場合。
当然、バッターランナーがどのタイミングでファーストベースを踏んだかによって、アウト・セーフが決まってきます。
ボールをはじいてしまったタイミングで、バッターランナーがファーストベースを踏めばセーフ。逆に、再度ボールを捕球(キャッチ)した後なら、バッターランナーはアウト。
こういうケースだと、まあ、大体野球を知っている方なら、「今のはアウト」「今のはセーフ」という判断はしやすいです。
ちなみに、グローブからはじいたボールが落ちないように、腕に挟んだり、腕でボールを体に押し付けていても、捕球とは認められないので、そのような状態にあるさいはセーフとなります。
ゲッツー(併殺)狙い時の捕球から送球動作時
しかし、一番完全捕球で問題になるのが、ゲッツー(併殺)を狙うような場面で、ボールを捕球後すぐ次に送球という動作をするさいに落球した場合。
ボールを捕球して手にボールを持ち換えようとした時に、ジャッグルしてしまった場合には非常に判断が難しく悩ましいケース。
野手がボールを受け止めた後、これに続く送球動作に移ってからボールを落とした場合は、〝捕球〟と判定される。
引用:公認野球規則2.15(捕球)
要するに、野手がボールを手にした後、ボールを確実につかみ、かつ意識してボールを手放したことが明らかであれば、これを落とした場合でも〝捕球〟と判定される。
公認野球規則には、このようにも記載されています。
まずそもそもの捕球とみなされるのが、「手またはグラブでしっかりと受け止め、かつそれを確実につかむ行為」。
グラブでしっかりと掴んでいるのが、審判に分かれば捕球とみなされます。
そして、「意識してボールを手放したことが明らかであれば~」と記載されているので、もし送球動作に移ろうとして落球しても「捕球」したと判定されることもあります。
なぜ「判定されることも」と書いたのかというと、この捕球・落球の判定をするのはあくまでも審判。
審判が「確実にボールをつかんだ」と判定したら捕球になるし、逆に審判が「確実にボールをつかんでいない」と判定したら落球となってしまいます。
完全捕球にかんするまとめ
公認野球規則上では、捕球とは「手またはグラブでしっかりと受け止め、かつそれを確実につかむ行為」と記載されています。
打球や送球、投球など動いているボールを、「グラブや手でつかまないと」捕球とはみなされないということになります。
投球したボールを捕球する場合にかんしては、バッターが三振時に「キャッチャーが第3のストライクを正規の捕球が出来なかった場合に、振り逃げができる状態」になることもあるので、その点も注意しておく必要があります。
プロ野球でも完全捕球にかんして判定が分かれる場面がありますが、あくまで捕球の判定するのは「審判」ということを忘れないように。
コメント
6/23のゲームで、この定義が間違っていることが発表されました。さすが讀賣。